新宿7時30分出発のバスの旅です。「十和田・奥入瀬・平泉」を希望しましたが、直ぐに満席。世界遺産の力の凄さを感じました。信仰の山、湯殿山神社は「語ることなかれ}と伝わるように撮影禁止が殆どでした。
小雨が降る霧の濃い山道を下りそこは正に神の領域に入っているんだと言う実感です。靴を抜き裸足で5分ほど歩きます。お湯が流れる岩をも登り参拝しました。
三山が神仏習合であった時代、三山を(とそう)する修行を「三関三渡」といった。羽黒山は観音菩薩(現在)、月山は阿弥陀如来(過去)、葉山や薬師岳は薬師如来(未来)とされ、それらの加護と導きにより現在・過去・未来の三関を乗り越え、湯殿山の大日如来(三関を超越した世界)の宝窟に安住し、即神成仏(生きたまま悟りを開く)の妙果を得るというものである。裸足になってご神体に登拝するのは、大日如来と一体になって感得することである。また湯殿山は神の世界ゆえ、古来より人工は許されず社殿を設けないのである。(出羽三山の公式ページより)

2日目
杉並木を五重塔を目指し300段の階段を下ります。
素木造り、柿葺、三間五層の優美な姿で聳り立つ杉小立の間に建っている。現在の塔は長慶天皇の文中年間(約600年前)庄内の領主で、羽黒山の別当であった武藤政氏の再建と伝えられています。40分の時間はあっと言う間。最後の5分で300段を駆け上りました。ツアーの痛いところです。

月山の8合目にある弥陀ヶ原の散策時間は80分。中の宮を一周するコースは通常70分掛かるそうです。余裕の時間は10分しかありません。尾瀬ヶ原のような湿地帯を歩きます。40数個の地糖があり一面にキンコウカ、、ハクサンフウロ、シラネニンジン、ヤマハハコ、などの高山植物が咲き、地糖の中にはミヤマホタルイが小さな白い花をつけていました。途中に月山神社の「中の宮」があり老夫婦が月山山頂まで登り「中の宮」で御祈祷を受けていました。この山は霊山なのだと改めて思いました。

3日目
生憎の雨・・・
蔵王のお釜は霧で見えませんでした。

蔵王温泉は乳白色の源泉掛け流し1日に3回(温泉のマークは3本なので)も入り旅の疲れを癒しました。
この先は撮影禁止(湯殿山)

杉木立の中に国宝の五重塔
三神合祭殿(月山神社・羽黒神社・湯殿山神社)
月山弥陀ヶ原(キンコウカ)

2011・7/29〜31

出羽三山・弥陀ヶ原散策と蔵王温泉の旅


湿原の歴史
弥陀ヶ原は標高が高い為、植物は秋には枯れ倒れても寒さの為にくさらないで、年毎に堆積して、それがいつのまにか泥炭になってしまったのです。
泥炭は水はけがよくありません。そのため雪渓や雨水がそれにしみこみ、いつのまにか凹地点に池ができ、
それが強い雨風によって周囲がけずられ、今日みるような池塘が出来あがったものです。
ですから泥炭の厚さを調べればその歴史がわかります。
月山弥陀ヶ原湿原案内板から引用